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●椎体楔状圧迫骨折
◇発生機序
強力な屈曲力と圧迫力により椎体は圧迫骨折を起こします。好発部位は第5、6頸椎であり、椎体に働く圧迫力は前方にかかり椎体は楔状を呈します。楔状変形では後縦靱帯損傷されることが少なく頚椎の安定は良く、脊髄損傷をきたすことも少ないです。
◇症状
頸部に痛みを訴え運動制限が認められます。
また、神経症状を呈する場合もあります。
◇治療法
楔状に変形した椎体を無理に整復する必要はありません。状態をみて下顎と後頭部から、胸骨高位までのギプス包帯かSOMI装具などがで受傷後2ヵ月まで固定します。
固定除去後は運動性回復と筋強化のための機能回復訓練を施行します。
高度の圧迫変形に後方の靱帯組織の破綻をきたした症例や椎間板の脱出を伴った症例では、観血的に頚椎の固定術を行う必要があります。