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●ティアドロップ骨折
◇発生機序
屈曲している頚椎柱に軸圧が働き椎間板が椎体の下縁の中央を突き破り、上位椎体の前下部に進入して椎体下部を剪断、三角形の骨片が生じます。
続いて頚椎に伸展力が働き三角形の骨片と椎体本体とが引き離されます。
◇症状
頸部に痛みがあり、運動制限があります。
X線側面像で椎体前下方に三角形の骨片を認めます。
後縦靱帯の連続性は保たれており、脊髄損傷を合併することは少ないです。
◇治療法
転位のないものあるいは軽度なものは下顎と後頭部から胸骨高位までのギプス包帯かSOMI装具などで固定します。後方の靱帯組織に破綻をきたした症例では、観血的に頚椎の固定術を行う必要があります。